「歩く・走る・跳ぶ 身につけて」
岡本・関西医大名誉教授が著書
子供たちの基礎的な運動能力の低下が指摘されるなか、関西医科大学名誉教授の岡本勉さん=茨木市=と、長女で医学博士の香代子さんが、子供の体づくりにつながる基本動作をまとめた「子どもの歩走跳(ほそうちょう)」(歩行開発研究所刊、1470円)を出版した。岡本さんは「歩く、走る、跳ぶの基本運動は、子供時代にしっかり習得しておくことが必要」と話している。
「子供の体づくり・基本動作」
岡本さんは、ヒトが歩く仕組みなどを筋肉の動きで解析する筋電図研究の第一人者で、五輪選手ら一流のアスリートの筋肉も研究。現在は、平成13年に自ら設立した歩行開発研究所の所長を務めている。
今回の著書では、子供の体をつくる重要な要素「歩く」「走る」「跳ぶ」がテーマ。近年の子供たちは歩くことが少なくなり、運動不足による肥満や、生活習慣病が大きな問題となっていることから、基本運動の解説書としてまとめた。
同書では、岡本さんが長年の研究で集めた新生児から成人までの被験者の筋電図の記録をもとに、発達と運動の関連を分析している。そのうえで、速く、ゆっくり、後ろ向きになど、さまざまな種類の歩き方や走り方、跳び方と、日常的な動作である姿勢や歩行を"運動"にかえる方法を、香代子さんの娘らをモデルにして提案、解説している。
岡本さんは、「特に子供たちの指導を目指す学生たちに読んでもらいたい」と話している。問い合わせは歩行開発研究所(電)072・631・1788。